200201 新しいことに挑戦するためのコツ(小さな成果を実感しよう)
今回は「新しいことに挑戦するためのコツ(小さな成果を実感しよう)」というテーマで、活動的に新しいことを学ぶ時に役立つ考え方を紹介します。 この考え方を実践できるようになると、活動がポジティブなサイクルを作り出して、さらに加速していきます。
まずは小さな成果を実感しよう
ものごとにはいくつかステップがあります。例えば、子供が小学生の基礎教育から始まり、徐々に教養をつけて大人になっていくようなものです。このステップを踏まずにいきなりトップレベルの場所にたどり着くようなことは不可能です。
普通に考えれば当たり前のことですが、どうもこの考え方を理解して実践できる人は少ないようです。年を取るにつれて人はこの努力を避けて、できるだけ楽をして利益を得ようとするようです。
どんなことでも完全に楽をする方法などは世の中に存在しないのですが、少しだけ精神的な負荷を減らす方法があります。それは結果を見ながら軌道修正する方法です。理由は次の3つです。
・自分の課題が明確になる
・結果に満足できる
・次のステップが明確になる
ポイントは「自分のアウトプット状況を確認する」ということです。
アウトプット(小さな成果)が実感できれば、わずかながらの達成感が得られ、継続するモチベーションが生まれます。
成長過程と実感できる成果の関係
モデルケースでサラリーマンをしながら新しいこと(自己研鑽、転職、副業、起業など)を始める場合を想定します。
例えば、新しくプログラミングを勉強するとします。最初は本を読んだり講習会に参加したりすることから始まります。まずはインプット情報を増やさないと自分で何かをできるようにはなりません。
ものごとを習得する流れは、次の流れです。
- インプット情報を増やす。(プログラミングコードの仕組みを理解する)
- 練習してみる。(コードを実際に書いてみる、デバッグしてみる)
- 実践する。(自分の力でプログラムを作成できる段階)
- 作品の品質を高める。(市場の需要に対して品質を高める段階)
ほとんどの人が1.の学習段階でつまずいて諦めてしまいます。
学校の勉強を思い浮かべてもらえればよいのですが、ただインプット情報を増やすのは退屈な作業です。
私も学生時代は学校が嫌いでした。上記のプロセスでいうと1.の段階です。
一方、仕事で一人前の仕事ができるようになったときはどうでしょうか?
わずかながらの達成感(小さな成果)と喜びを感じたのではないでしょうか。上記のプロセスでいうと3.や4.のアウトプットできる段階です。
つまり、達成感が実感できるかどうかで人のモチベーションは大きく変わるということです。
この達成感をうまく利用すれば、学習のモチベーションを保つことができます。
今回のプログラミング学習の例でいうと、1.の学習段階で小さなアウトプット(成果)を出すことです。初期の段階でコードを書く作業をして、実際に何か簡単なプログラムを作ってみることです。(いきなり自作はできないので、既存コードの書き出しやデバッグで構いません)
小さな成果が生み出す効果1:能動的になる
アウトプット(成果)を出すことのポジティブな効果がほかにもあります。
それは本人を能動的にしてくれるということです。
1.のインプット情報を増やす段階は本を読んだり、学校に通ったり、人の話を聞いて教えてもらったりと、受動的な行動になっていまいます。これは、最初はどうしても仕方がないことです。
集中力がある人や意志の強い人であれば問題ないのですが、その時の疲労や精神状況により興味が薄れてしまいがちです。この悪い流れを何とか避ける必要があります。
小さなアウトプット(成果)を出す活動に取り組むことで、この悪い流れを避けることができそうです。
何かアウトプットを出そうとすると、自分で考え行動しなくてはならないので、能動的にならざるをえないからです。
小さな成果が生み出す効果2:インプット情報が増える
逆説的に聞こえるかもしれませんが、アウトプットすることでインプットが増えます。 何かアウトプットする習慣が身に付けば、必要な情報のインプットを継続しないといけません。すでにある分野のエキスパートであれば自分の情報を出すだけですが、今回のように新しい分野に挑戦してアウトプットする場合には、目的に合ったインプット情報を探すようになります。 例えば上述のプログラミングの例で話をすると、プログラムを作成するための必要な関数やコードを調べるというプット作業を自然に実行するようになります。
どうですか?最初は大変に思うかもしれませんが、成功体験のある人ならば今回の話を理解しやすいはずです。やってみて違うと思えば、いつでもやめられます。やりたいけど、モチベーションが続かない人の場合は、この小さな成果を意識してみてください。
小さな成果が未来を大きく変える
大勢の人はいろいろ理由をつけて苦労を避ける傾向があります。生物とはそういうものです。アフリカの動物でも自分の居心地の良い環境から離れようとはしません。
何とか楽をしようと、あれこれ思索するものです。ところが、本当に楽をしたいのであれば苦労を避けることはできません。楽をする近道は「苦労を乗り越える」ということです。一度乗り越えてしまえば、スキルがついたり耐性ができたりして、結果的に楽になります。
ほとんどの人が言い訳を見つけて、自分を正当化しがちですが、物事は変えられます。
人間が持つ人生の時間を考えれば、たくさんのことを成し遂げられるはずです。たいていのことは2~3年あればそれなりのレベルまで到達できます。
自分で自分の限界を決めてしまう前に、少しの苦労を楽しむ心の余裕が持てれば周りの景色は徐々に変わってきます。
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