200422 欧米企業で働くエンジニアの仕事ぶり紹介

今回は「欧米企業で働くエンジニアの仕事ぶり紹介」というテーマで話をします。

欧米企業に関する一般的なイメージ

日本は生産性が低いとよく言われます。 過去30年間で国際的な競争力は低下しています。これらは国別での特許出願件数や企業の時価総額ランキングを見ても明らかです。一部の日本企業は奮闘していますが、全体で見れば悪化傾向です。

以前私が勤めていた会社も日本の企業でした。
当時の社内では、面倒な事務手続きや時間のかかる承認決済、そのほかにも社内向けの資料作成や打ち合わせなど、価値があるとも思えないたくさんの活動に時間を割いていました。確かに日本企業は生産性が悪いと実感できるような状況でした。

はたして欧米企業ではどういう仕事ぶりなのだろうか。どうやって業務を効率的にやっているのだろうか。その当時はそんな疑問を持っていました。 自社の現地企業でしたが、20代後半に入って欧米の会社とのやり取りが増えました。

欧米企業のエンジニアの仕事ぶり

欧米企業の働き方は、日本と比較して大きな違いがあるのでしょうか。 当時を振り返っていくつか私の印象を紹介します。

欧米人は無駄な残業をしない

残業ありきで業務を考えませんし、残業を評価する文化もありません。
日本人のように付き合い残業などは存在しません。業務多忙な場合は帰宅時間が遅くなることもありますが、慢性化しているようなことはありません。

書類回覧は少なくデータベース回覧がほとんど

これも大きな違いです。大量の書類を大勢に回覧するという行為はほとんど見かけませんでした。データベース上での承認回覧や電子承認が浸透していて、同じ書類に大勢の人物がサインするようなこともありません。そもそも決裁ルート自体も簡略されています。5名以上回覧するような場合はほとんどない印象です。

必要最低限のメンバーのみ

これは欧州拠点での話になりますが、ちょうど新規ラインの立ち上げをしているときでした。仕事のボリュームを考えればもっとリソースを投入しても良い状況でしたが、その当時のリソースは1.5名でした。1名が実担当でもう1名はマネージャー兼務の実務者でした。

私は当時、技術サポートをしていたのですが、業務の割にはリソースが少ない印象でした。
繁忙期が終われば人員が過剰になるのが明らかだったので、人員を増やすことをしなかったのだと思います。日本型のように総合職採用して人員確保を優先した後に、各人の仕事の配分を決めるやり方とは考え方が違うのでしょう。

技術力が優れているわけではない

欧米人と仕事をしてきましたが、彼らの技術力が日本人と比べて優れているかというとそんな印象はありません。あまり変わらないという印象です。最先端で働くような人材はもしかしたら大きな差があるのかもしれませんが、一般的なレベルでは大きな差を感じませんでした。日本の相対的地位が低下しているからといって、落ち込む必要はなさそうです。
仕事が早いという印象もあまりありませんでした。人の努力によって生産性を高めているわけではなく、システマチックに生産性を高めているのです。

欧米企業にも使えない社員は存在する

欧米企業にもたいして仕事をしていない社員は存在します。
一緒に働いていて衝撃を受けるようなエンジニア職、マネージメント職は存在します。日本のように終身雇用で守られているわけではないのですが、たいして役に立っているように思えない仕事ぶりの人はいました。どこの会社でも同じようです。

商品やサービスの値段は決して安くない

同じような商品を購入すると感じますが、欧米での価格は高額です。物価や為替を考慮しても高いと感じます。簡単な設備を購入するにしても、センサーや加工品などの部品を購入するにしても日本の価格感覚よりもはるかに高い金額です。設備のサービス契約にしても、それなりの費用を払って運用するという考えがあります。契約社会とでも表現しましょうか。

なんというか、日本のように価格競争をしていない印象です。
売上だけを気にして安く受注するような考えはないのだと思います。 全体の生産性を比較する上では、販売単価が高いほど生産性には有利になります。このあたりが、欧米諸国の生産性が日本に比べて高いのではないかと考えています。(もちろん、他にもたくさん要素はありますが。。。)

まとめ

最後に、欧米企業のエンジニアの働き方に対する私の印象をまとめます。
日本企業と欧米企業において、技術力や人材の面での大きな違いはない。
欧米企業では、事務作業などの合理化が進んでいる。
日本の働き方や組織構造、残業の考え方には無駄が多い。
欧米と日本では製品やサービス単価自体がそもそも違う。

日本企業が競争力を落としている背景には、国内の高い法人税率、高齢化問題、終身雇用問題などの外部要因があることも事実です。会社規模で比較すると、日本企業の相対的な地位は年々低下していますが、個人レベルで比較すると日本人は海外でも十分やっていけるという印象を持っています。日本で働いている会社員であっても、実力を磨けば海外で通用する人材になれるということです



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