190930 仕事の捉え方と仕事の楽しみ方

今回は「仕事の捉え方と仕事の楽しみ方」というテーマで話します。
明るい話題が少ないので、たまにはポジティブな話をしてみます。捉え方や考え方によっては、仕事は楽しく自分を成長させてくれる場所になります。仕事で余裕がないときは、そんな考えは持てないかもしれません。ところが3年、5年、10年と小さな階段を積み重ねていくと、大きな成果となって返ってきます。

【目次】

  1. 仕事の捉え方
    • 成長機会という楽しい仕事の捉え方
    • 労働というつまらない仕事の捉え方
  2. 仕事の楽しみ方
    • 楽しみ方1)少し難易度の高い案件に挑戦する
    • 楽しみ方2)自分のやりたいことをやる
  3. 優秀な人の特徴と価値ある苦労経験
    • 成功者は苦労経験を楽しんでいる
    • 価値ある苦労と価値のない苦労
    • 経験値が上がる活動
  4. まとめ

1.仕事の捉え方

私は20代前半の若いうちは仕事をただの「労働」としかとらえていませんでした。最初のうちは、ただやらされているだけの労働に過ぎなかったからです。そのあと徐々に実力をつけて自分で仕事をコントロールできるようになって、少し考え方が変わりました。仕事を「成長の機会」と考えるようになりました。

成長機会という楽しい仕事の捉え方

徐々に仕事を楽しめるようになると、前回の案件でできなかったことを次回はできるように反省点を盛り込んだり、将来的に自分に起こる事象に対して中長期的に準備したりするようになりました。徐々に難易度の高い仕事を任されたことで、学ぶ機会を提供したもらったことにも感謝しています。

例えば、量産設備について理解が浅いところがあれば、時間のある時に学ぶようにしました。海外拠点に異動になるときは現地人をマネージメントする立場になることがわかっていたので、マネージメントについて事前に本を読んで学びました。

短期的には大きな成果は出ませんでしたが、意識的に取り組んだことによって長期的には大きな成果になったと実感しています。

そういった経験から、仕事を「成長するための機会」として捉えるようになりました。転職した時の考え方も同じでした。新しい仕事をして、新しい世界を見て、自分の経験値を上げたかったのです。従って賃金や労働環境は、あまり重要な要素ではありませんでした。

労働というつまらない仕事の捉え方

人によっては、仕事をただの「労働」として捉えていて、つまらないことに時間を費やすのだから対価をもらって当然と考えている人もいます。労働組合に権利を主張する人もいます。たしかに労働者の権利の点から考えると、当然の権利です。不当に搾取を受けないためにも、ありがたい組織と権利であることは事実です。

仕事をしたくないと思いながら働いている人をみると寂しくなります。「やらされている感」を出しながら、仕事をやっている人は大勢います。 仕事をしている以上、短期的にはそういう状況に耐えないといけないこともあります。

ところが、何年も同じような状況で仕事をしているのであれば、いっそのこと仕事を変えた方が本人にとって良いと思うのです。仕事を「労働」として考えると、仕事はつまらないただの作業になってしまいます。そんな暮らしを何十年も続けていても精神的に健康な状態を続けることはできません。他の仕事で成功する機会も失ってしまいます。

2.仕事の楽しみ方

仕事を楽しめるかどうかは本人の考え方によりますが、過去の仕事人生で楽しめた時期というのは誰にもあるはずです。長い仕事人生でうまく仕事と付き合っていくには、どういう考えを持てばよいのでしょうか。
私の個人的な考えになりますが、仕事を楽しむためには、「挑戦」と「成功体験」です。

楽しみ方1)少し難易度の高い案件に挑戦する

できる仕事ばかりをこなしているのでは、人によっては退屈に感じてしまいます。それは、ただの作業にしかならないからです。やったことのない仕事や、現在の自分の実力より少し高いレベルを要求する仕事、あるいはうまくいくかどうかよくわからない仕事にチャレンジしてみましょう。自分の判断・行動次第で結果の良し悪しが決まります。その過程で責任もストレスも伴います。

未経験の事柄について自分で調べ考えて、最終的に1つの判断をするわけですが、失敗経験も含めてその過程で得られる経験によって、自分の成長となります。これが仕事の楽しみの1つです。こういう新しいことへの挑戦を経験できる職場環境であれば、ぜひ挑戦してみてください。あまりそういう環境が社内になければ、異動や転職も1つオプションだと思います。

楽しみ方2)自分のやりたいことをやる

やりがいを感じて仕事を楽しむための1番の方法がこれです。 自分のやりたいこと、楽しい思えることは、時間とともに変わるかもしれません。それでも中長期で考えて、自分がやりたいことが変わったのであれば、その時に新しい生活に舵を切るのも1つの判断です。

1度就職してしまい、やりたいことができない環境に配属されると、そう簡単には抜け出せないと思っている人がいるかもしれませんが、異動や転職はやろうと思えばできます。現在の会社経営者や起業家でも、サラリーマンを経験して退職している人は大勢います。スポーツ選手で実業家になった人もいます。やりたいことが変われば、新しい道でゼロから学べばよいと思います。そういう道を選んできた人は大勢います。人生も長いので、過去の実績にしがみつく必要はないと思います。

別記事でも記載していますが、ある程度まとまった単位での活動を考えれば、必ず大きな結果となって返ってきます。40年という勤労期間を考えれば、例えば5年くらいの期間をかけて何か新しいことに挑戦してみると、新しい視点を養うことができて視野が広がることになると思います。

私は以前ブラック企業に勤めていて、激務をこなしていました。海外工場にも赴任していました。当時は、できることなら避けたい異動と考えていましたが、結果的には大きな経験となっていまの自分の役に立っています。そこでの成功体験から、今では「たいていのことはこなせるはず・・・」というポジティブな考えを持つようになりました。

また、場所とタイミングについても注意が必要です。その瞬間にその組織に所属していないとできないことがあります。数年遅れて組織に参加したとしても、やりたかったことができない可能性もあります。この「タイミング」と「場所」を見つけることは簡単ではありませんが、日常から意識していないと機会が訪れたときに気づくことができません。やりたいと思ったことが明確であるなら、思い切った決断が必要な場合もあるということです。

3.優秀な人の特徴と価値ある苦労経験

これもあくまで私の個人的な社会人経験と人間観察の結果ですが、参考にしてもらえばと思います。
優秀な人の仕事や実績をみて、誰もが憧れたことはあると思います。その時の運、資金力、外部環境など、実績を残すための要素はたくさんありますが、その中でも私が最も本質的と考えるのは「経験」です。

成功者は苦労経験を楽しんでいる

その人が適切な判断をできるのは、経験と知識に基づく合理的な考えができるからです。分かりやすい例でいえば、会社経営者です。若くして会社を大きくするような人物は、苦労しています。本人は苦労と感じないかもしれませんが、知らないことを学び、挑戦し、失敗して、その後に成功します。この過程で人は成長していきます。つまり、経験です。他人からみれば苦労経験と思えるような事柄でも、本人は楽しんでその苦労を乗り越えています。

価値ある苦労と価値のない苦労

「自分も苦労しているのに・・・」と思う人がいるかもしれませんが、ただ苦労をすればよいというものではありません。価値のある苦労を経験しなくてはなりません。価値のある苦労は、今の自分より少し高いレベルに挑戦をすることです。

例えば、英会話ができるようになった、プログラミングができるようになった、など今できない事柄が半年後になればできるようになったというようなことです。その過程では苦労と思えるようなことが続きますが、ゴールが見えていれば余裕をもってその苦労を受け入れることができるはずです。

一方で価値のない苦労とは、単純作業や長時間労働、人間関係のストレスなどです。そういう苦労を長期間味わったとしても、成長につながる要素はありません。難しいことや面倒なことを考えなくてよいという精神的な余裕はできるかもしれませんが、長期的に成長の要素はないように思えます。

経験値が上がる活動

毎日同じことを繰り返していてもレベルアップはできません。向上心の強い人は新しい世界を求めて活動しています。職場であれば、新しい案件を任されるような仕事ぶりをします。職場に成長機会がなければ、オフの時間に何かに取り組んでいます。自己研鑽でも、情報収集でも外部講習会などに参加したりなどです。他人がストレスと感じてやろうとしないことでも、向上心のある人は将来への投資と考えて実行します。

何か新しいことに挑戦すると最初はうまくいかないものです。ここであきらめる人とそうでない人の違いは、自分の信念の強さだと思います。信念が強い人は、長い道のりの先に自分の成功像をイメージできていて、そこに向かって進んでいきます。一方であきらめてしまう人は、最初から成功したいという思いが弱かったのだと思います。目標が高いほど、強い信念が試されます。

4.まとめ

どうですか?少しは仕事に対してポジティブに考えられるようになったのではないですか?
もし長期間にわたって仕事が辛い、つまらないと感じているのであれば、本記事を参考に少し自分の状況を振り返ってみてください。どうしてもやりたいと思わないのであれば仕事を変えてみるのも1つの選択肢です。 仕事を楽しむためには専門性を磨いて仕事をこなせるようになることです。実力がつくと仕事を選べるようになります。

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