191107 賃金を得るための仕事ではなく、やりたいことを実現するための仕事

今回は「賃金を得るための仕事ではなく、やりたいことを実現するための仕事」というテーマで話をします。誰でも金銭的な部分については興味を持ちながら仕事をしているかと思いますが、金銭的な余裕ができると仕事の捉え方が少し変わります。

今回は、私個人の主観的な意見になります。
本題に入る前に、私の生活水準を紹介すると、過去10年くらい毎月10万円程度の生活費で生活しています。別に節約生活をしているわけではないですが、たいして物欲もなく、扶養家族もなく、マイホームや車のローンなどもないので、生活費以外で出ていくお金は本を買うくらいの出費しかありません。そんな生活を続けています。

仕事が賃金を得るための手段だった若い頃

20代前半の頃は、生活していくために仕事をしなければならないという考えで仕事をしていました。この時の仕事は、私にとって「労働」でした。仕事を辞めることは生活が破綻することを意味していたので、安易に会社を辞めることはできませんでした。
そのあと少しずつ状況が変わっていきます。

金銭的な余裕と仕事上のスキルアップ

上述したように、私は物欲がなく貯金はどんどん増えていきます。これに伴い金銭的な「安心感」も増えていきます。仕事内容も徐々にレベルアップしていきました。自分の成長とともに仕事の苦労と挑戦を楽しみながら、20代後半に入っていきます。会社に振り回されて仕事が嫌になることもありましたが、若い頃と違って金銭的な余裕がある分、仕事の面でも精神的な余裕ができてきます。このころの仕事は私にとって、「成長」と「挑戦」でした。 毎月の給料や年2回の賞与額などの賃金は、どうでもよかったのです。

やりがいがなくなった後にやってくる労働

そのあと再び状況が変わります。
30歳になると、再び仕事がただの「労働」に戻りました。その会社での仕事はマスターしていて、私が処理できない仕事はほとんどありませんでした。仕事はただこなすだけの作業になっていたのです。仕事が、「成長」や「挑戦」ではなくなったのです。

こうなってくると、会社を辞めるという決断はたいしたことではなくなります。経済的な余裕もあるうえに、仕事自体に魅力も感じなくなるからです。結局、そのあとしばらくして転職しました。

仕事はやりたいことを達成するための手段

仕事の「賃金」の側面に話を戻します。
私は、お金とは使ったときに初めて価値を発揮するものだと考えています。

何かを買ったり、何かのサービスに使ったり、何かに投資したり、などです。銀行に眠らせておいても価値はありませんし、私のように物欲のない人間にとってはたいして価値のないものです。大金を持つことで安心感を与えてくれるのは事実だと思いますが、個人的にはあまりお金に興味を持っていません。

従って、20代前半の頃のように「労働」の対価として賃金をもらうために仕事をする気にはなれないのです。たとえ給料が良くても、退屈な仕事であれば、まったく魅力を感じませんでした。
やりたいことを達成するための手段として仕事を捉えていたのです。



賃金という概念を超えた仕事の価値とは

つづいて、仕事の賃金以外の側面の話をします。
仕事の価値とは人によって様々ですが、30歳を過ぎてからの私にとっては「成長」や「挑戦」でした。ボランティアでも趣味でもいいのですが、無給でも興味深いことがあれば、挑戦しようという考えです。例えば、執筆作業をしたり、こうしてサイト運営しているのも自分がやりたいからです。正確には、半分が情報発信による「利他思想」、もう半分が「自分への挑戦」です。特にこのサイト運営などは全く金銭的なリターンはありませんが、趣味でやっています。

仕事に対しても、そういう考えを持つようになり、自分がやりたいかどうかで、仕事を選びの基準にするようになりました。 賃金という判断基準は存在しないのです。

世の中には、高い給料を払わなければ優秀な人は集まらないという意見もあります。それは事実だと思います。一方で、やりたいことを高いレベルで実現している人であれば、結果的に給与面での見返りも付いてくるはず、というのが私の意見です。

やりたいことをやるという主体性のメリット

金銭的要素を排除して主体的に行動することで、ポジティブな発見もあります。
何か新しいことに挑戦すると、新しい世界が見えます。 初めて海外旅行に行ったり、就職したり、転職したり、結婚したりした時と同じように、それまで見えなかったことが見えるようになります。わたしはこれを成長のための経験と考えています。仕事でも、趣味でも、自発的な行動が人の成長過程を促す原動力になります。

例えば、このサイト運営などは誰かに強制されているわけではないので、やめようと思えばいつでもやめられるわけです。自分がやりたいからやっているのであって、この主体性が人を成長サイクルへと導いていきます。おかげでプログラミングスキルも少し身に付きましたし、執筆スキルも多少は身に付いたと実感しています。

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