191225 退職できない人へのアドバイス【退職理由が重要】
今回は退職できない人へのアドバイスを送りたいと思います。 世間には仕事をやりたくなさそうにしている人が大勢います。現状に不満を持ちながら、なかなかその状況を変えられない人達です。私も若い頃は同じでした。会社を辞めたいと思うことは何度もありましたが、当時は不安の方が大きかったので退職に踏み切ることができませんでした。 その後、経験を積んで30代になると退職のハードルは下がりました。自分の人生は自分で決断したいと考えるようになったからだと思います。当時は退職手続きすら楽しむ余裕がありました。その時の考えを少し紹介します。
【目次】
1.退職方法の概略紹介(退職理由が重要)
会社を辞めるということは人生の大きな決断になります。
誰でも慎重になることは理解できますが、その不安要因のほとんどの場合は「周りの人が退職しないから」ではないでしょうか?
人の入れ替わりが多い職場や海外では、転職は一般的です。そういう世界を見れば退職に対する考えも少し変わるはずです。
嫌な職場を退職できない人は仕事もできない
2005年にプリズンブレイクというアメリカのドラマがありました。これは無実の罪で投獄された人物を救出するために、その弟が自ら刑務所に投獄されて兄の脱獄を試みるというストーリーです。面白いので興味がある方は是非見てください。
退職手続きもこれと同じだと思えばよいのです。会社という刑務所から脱出するための方法を考えればよいのです。会社で快適な暮らしをしている人は、そのまま会社にとどまればよいのですが、会社勤めに大きなストレス感じている人は動物園で飼われている動物や刑務所に収容されている囚人と近い状況ではないですか?
勤務時間以外は自由に行動できます。お金ももらえます。
それでも1日の大半の時間を会社に奪われたうえに、やりたくもないことを強要されるのは精神的に健康ではありません。(※やりたい仕事をできている人や給料に満足している人はそれでも良いと思います。)
というのも、長期にわたって仕事に不満を感じながら、その職場を退職できない人はその会社での仕事の成果も上がっていないはずです。やりたくないと思いながらする仕事からよいものが生まれるはずがないのです。
自分の人生の主人公は自分です。自分でその状況を乗り越えていくためには、具体的な作戦に落とし込んでいきます。
- どうやって上司に切り出すか
- 退職のタイミングをどうするか
- 退職後にどういう生活を送るか
- 転職先をどうするか
- 転職しないならどうやって金を稼ぐか
退職後の生活を考える
退職前の準備として、会社を辞めたあとの生活を考えます。
お金の心配や仕事の心配です。会社を辞めて後悔しないようにしっかり検討しておかないと退職を後悔することになります。また、この準備が十分でないと退職交渉をするときにも強い立場で交渉することはできません。自分がその会社に依存する必要はないという明確な根拠を持っておくことです。
「ただ嫌だから」という理由だけで退職するべきではないし、そんな理由で退職すると後悔することになります。
- 転職先が決まっている
- 十分な金融資産がある
- 生活費を下げて当面の生活には困らない
- 自分でビジネスを始める
上司に退職意志と退職理由を伝える
これが最初の難関です。上司に退職話を持ち出せない人が大勢います。
私が見てきた退職者の中には、直接上司に話をせず人事部経由で退職手続きをする人もいましたが、退職理由くらい自分で直接伝えましょう。困難を避けてもいいことなどありません。
悪いことではないので、勇気をもって話を切り出しましょう。
学生のアルバイトを辞めるのとは違います。社会人であれば正しい手続きを踏むべきです。
面倒なことから逃げるという選択肢を持つと人は楽な道を選択し続けます。
上司に説得されないための退職理由を考える
2つ目の難関が上司を納得させる退職理由です。
貴重な人材の場合はなかなか退職させてくれません。また会社が慢性的な人材不足の場合も強い引き止めにあいます。会社としてもその人材を失いたくないわけで、上層部の人物が説得にかかります。説得されないためにも、強い意思と明確な退職理由をもって自分の意見を主張しなくてはなりません。
たとえあったとしても、会社への不満など述べるべきではありません。そんな話をしても自分の状況が不利になるだけです。不満をいうと、責任者はその不満を排除するから…ということを言ってくるかもしれません。自分の退職理由が職場に対する不満ではないということを明確に伝えて、相手が退職申請を断れない状況にすることです。
※仕事ができる人ほどすんなり退職していく理由はここにあります。意志が強くて相手を納得させる説得力があり、行動力と決断力があるからです。
2.退職後の生活に満足できるかどうかは本人次第
最後に3つ目の難関です。
めでたく退職できたとしても、場合によっては不幸になります。
転職先が期待と違って失望することもあります。
時間を持て余して何か暇つぶしを探してダラダラ過ごす毎日になることもあります。
社会とのつながりがなくなったおかげで、どこかのコミュニティに参加したくなることもあります。
退職前に十分検討したつもりが、実際には期待していた退職後の生活ではない場合もあります。
せっかく会社を辞めて自由になったにもかかわらず、今度は新しい課題に直面するということです。
こうならないためにも退職前にどういう道に進むべきかを検討する必要があります。
会社勤めのメリットもあるので、会社勤めを否定しているわけではありません。今回対象としているのは会社勤めに不満を感じているけど、状況を改善するための行動を起こせない人達です。安易に退職することも勧めるわけではないですが、現状に納得できていないのであれば環境を変えてみることを勧めます。
3.退職者の行動と客観的な退職理由
あくまで個人的な考え方ですが、社内で築いてきたものをすべて捨てて退職するという決断をした人の行動を私は尊重します。日本ではネガティブな印象が強いのかもしれませんが、退職にはネガティブなものとポジティブなものがあります。
諸外国では普通のことですが、日本では会社を辞めるという決断は大きなハードルのようです。過去の人間観察の結果を紹介すると、彼らの退職理由は現状への不満(例えばキャリアアップ)や新しいことへの挑戦です。
決して逃げているわけではなく、新しい自分を探す行動に出ているのです。私には、退職できない人の方が問題から逃げているように思えるのです。私個人の話をすると、私も退職経験者です。10年以上勤めた会社を辞めるということは、大きな決断でしたが、新しい世界を見るために退職しました。
退職者を称賛する理由
私が退職者の行動を評価する理由は、自分で判断して行動を起こしているからです。大きなリスクと不安を持ちながら、すべてを捨てるという決断をできる人は残念ながら少数派です。私の経験からすると、仕事ができる人物の方がそういう決断をする傾向にありました。たとえ挑戦がうまくいかなかったとしても、挑戦したという行動に価値があると考えています。もちろん、挑戦しなければ成功などありません。
会社経営者の視点で考えても、同じはずです。人員整理をするのは、現状に満足して仕事をしない中年社員に会社を去ってもらいたいからです。私は会社員時代は労働者側の立場でしたが、労働者側の立場で見てもガッカリする状況でした。自分の仕事を責任持ってこなす以上、相手にも同じことを期待します。周りの人間が本来の役割を果たしていないのであれば、失望してしまいます。
相手が若手社員ならまだ理解できますが、熟年社員がまごまごしている状況を見ると、失望を超えて軽蔑さえしてしまいます。さらに言えば、「何十年もやってこの状況だから、この人は今後も変わらないだろう」という諦めも出てきます。残念ですがこういう人には、もう何を言っても変わりません。
そう考えると、少なくとも自分で考えて、リスクを取って行動を起こしている人に対しては、彼らの判断と行動を尊重します。あくまでも強調したいのは、主体的に自分の状況を見て行動を起こすということです。退職や転職を推奨しているわけではありません。
※関連記事 気付きにくい会社勤めの隠れたメリット
※関連記事 優秀な人物が会社を辞める理由