200508 中途採用面接で見られているポイント
今回は、「中途採用面接で見られているポイント」というテーマで話をします。 会社員時代に何度か採用面接をしたり、他人の経歴を見たことがあります。給料水準をあげない限り、なかなか欲しいと思うような人材は集まらないものです。仮に運よく優秀な人材を採用できても、離職率の高い会社ではすぐに辞めていってしまいます。まずは書類審査から始まりますが、この時点で本人の印象の大部分が決まります。当時の私の印象をもとに、いくつかポイントを紹介します。
会社側が中途採用時に見ているポイント
会社側の中途採用での期待とは、「社内に不足している人材を補ってくれる即戦力を集めること」です。社内のリソースやスキルが不足しているので、専門家を採用してその課題を早急に解決したいのです。
※余裕がある会社の場合は長期的な戦略を立てて体制を強化することもありますが、私が客観的に見る限り、どこの会社も目先の課題で苦労している印象です。
緊急性と専門性がポイントを踏まえた以下の項目がポイントになります。
- 同分野でどんな実績があるか。(即戦力になるか)
- どんな専門性やスキルを持っているか(即戦力になるか)
- 転職理由は何か(採用しても退職しないか)
異業種に挑戦する場合は、即戦力という切り口での採用はほぼ不可能です。異業種に転職する場合は別の切り口で応募した方がよいでしょう。例えば、人材が不足している業界、スキル習得に時間がかからない業界など、即戦力以外の採用理由を探す方が賢明です。 以上を踏まえて、3つ悪い面接事例を紹介します。
中途採用面接での悪い事例と理由紹介1
普通の会社で普通に仕事をしている場合によくありがちですが、自分がどんな仕事の実績を上げてきたのかがはっきりしないパターンです。
もし、特記事項がないのであれば、実績を作るしかありません。
社内でもう1年か2年仕事をして成果を上げるのです。社内で機会に恵まれないのであれば、プライベートの時間を利用して何かを成し遂げるしかありません。採用側の人間として当時の私が知りたかったのは、仕事の実績では以下のような項目です。
- プロジェクトリーダー経験
- マネージメント経験
- 専門スキル(設備に関する技術)
同業者の転職であれば、記載内容を見れば大体その人の仕事上の実績はわかります。これらがないと、受け手は判断できませんので、結果的には書類審査を通すことはできません。
中途採用面接での悪い事例と理由紹介2
2つめは履歴書に書くことで悪い印象を与えるパターンです。
例えばですが、30代の人が資格の欄に「英検2級」などと書いてあるとします。それはそれで立派なのかもしれませんが、これは一般の高校生でも取得できる資格です。学生が記入するのと、30代の人が記載するのでは全く重みが違います。
そういうことを記載してくるということは、他にアピールポイントがないのでは・・・と受け手は判断してしまいます。これが、「TOEIC700~900点」や「海外駐在経験」であれば、十分理解できます。
誰でも取得できるような資格や、あまり目立たないスキルであれば、記載しない方がいいということです。記載することでネガティブな印象を与えてしまいます。こういう場合は書類選考を通過できず、面接まで進めないでしょう。
厳しいようですが、履歴書や採用面接もその人の仕事ぶりを判断する材料の一つになります。 完成度の低い書類を提出してくるということは、仮に採用してもその人に期待できる仕事の品質というのはおのずと見えてきます。
中途採用面接での悪い事例と理由紹介3
3つ目は退職理由と転職理由が明確でないパターンです。
私が当時勤めていた会社では離職率が高く、慢性的に人の入れ替わりがありました。人によっては数ヶ月で辞めていく人もいました。優秀な人材を採用しても、すぐに退職されては困ります。どんな理由で今の会社を退職しようと考えているのかは、採用する側にとっても興味深い内容になります。
例えば、退職理由が金銭的な理由であれば、その人材を会社にとどめるのは難しいでしょう。当時の勤め先(海外)では、その地域の景気が良かったために仕事は溢れていました(だから、離職率が高かったということですが・・・)。おかげで社員の中には『給料が上がらないのであれば、退職する』といって給料交渉をする人物もいました。
どうしても重要な人材の場合は、給与交渉を行いますが、これを認めると他の従業員も同様のことを言い始めるため、会社全体として考えた時にはデメリットしかありません。(交渉に応じてもらえなかった社員が退職し、結果的に人材を流出させる方向に働くからです)
従って、面接時に応募者の退職・転職理由が何なのかを知っておくことは大切だったのです。
以上、簡単ですが中途採用面接でのポイントについて紹介しました。
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