201128 個人と集団でのバランスを意識した働き方

今回は「個人と集団でのバランスを意識した働き方」というテーマで話をします。ほとんどの人が会社に所属して仕事をされていると思います。会社で同じ毎日を過ごしていると、感覚がマヒして疑問に思わないかもしれませんが、働き方次第で会社での仕事の生産性を高めることができるので、私が過去に実践していた事例を紹介します。

個人でできる仕事と集団でないとできない仕事

仕事とは、究極的には個人の成果の組み合わせだと考えています。
「チームワークで行う」という表現もありますが、前提条件として各自がそれぞれの仕事をこなす必要があります。スポーツなどのチームプレーであっても、結局は選抜された「エリートな個人」を前提としています。

組織とは仕事内容やボリュームに応じて、各人の役割が決められているだけです。マネージメント能力がある人はマネージメントを担当し、営業能力がある人は営業を担当します(たまに優秀な人がいて、どんな仕事でも上手にこなすこともあります)。

集団で仕事をする場合のメリットは、その集団の中に「自分に不足している能力を持っている人がいる確立が高い」ということです。自分の仕事を進めるために必要な情報やスキルを自分が持っていない場合は、他人に助けを求めることができます。全体効率を考えると非常に便利な仕組みです。 物理的に同じ場所にいるかどうかよりも、組織内でのキーマンとのつながりをどれだけ持っているかが大切なのです。

話を戻すと、組織に所属して仕事をしている場合でも、自分の仕事をこなすためのスキルを持たなくては仕事にならないということです。いたってシンプルな事実ですが、日本ではこのシンプルな事実が無視されていると感じる場面が多々あります。 皮肉にもコロナによるリモートワークで、この単純な事実が可視化されました。何となく組織に所属して、「仕事をしているふりをしていた人」はひとりでは何もできないという現実にさらされたのです。

集団をうまく利用した働き方と上手な個人の時間の確保

上述の通り、ある程度規模の大きな仕事をこなそうとすると、組織に所属する必要があります。
エリート集団であれば仕事は早く済むのですが、現実問題としてそうはなっていません。なかには足の引っ張り合いをしているような集団も存在します(ほとんどの集団は後者です)。

横の連携は必要ですが、レベルの低い集団に所属すると、集団に所属することのデメリットが大きくなります。プラスの効果とマイナスの効果のバランスが大切で、マイナスの効果の比率が高いと思える集団であれば、ただの負荷にしかなりません。

そこで、この集団での働き方と個人の働き方の最適化が、仕事をうまく進めるポイントになります。集団に所属するメリットを享受しつつも、デメリットをうまく避けるということです。具体的には「組織の中でどうやって自分の時間を確保するか」です。 私が実践していた事例を紹介します。


個人の時間の作り方1)朝早く出社する

1つ目は朝の時間確保です。 
周りが出社する30分~1時間前に会社に来て仕事をすれば、人も少ないので仕事に集中することができます。朝は頭も体も元気な状態です。残業時間を利用して働くよりは、効率的に仕事を進めることができます。 たかが30分と思えるかもしれませんが、毎朝の時間の積み重ねは大きな違いを生みます。

個人の時間の作り方2)会議室にこもる

2つ目があいている会議室に移動して仕事をすることです。
自分のデスク周辺の雑音がうるさい場合や、デスクにいると周りから質問攻めにあう場合は、自分の仕事に集中することができません。勤務時間にこんな状態が続くと、他人に時間を奪われるだけで仕事になりません。こんな時は、会議室にこもって集中して仕事をしていました。 頭をフルに回転させないといけないときや、集中して取り組まないといけないような仕事をするときには有効です。

個人の時間の作り方3)早く帰宅して自宅で仕事をする

3つ目は自宅で仕事をすることです。
賛同を得られる内容ではないかもしれませんが、会社に残って疲れた状態で仕事をしてもよいものは生まれません。特に残業時の仕事効率を高められる人は少ない印象です。一般従業員の残業は周りとの無駄話がオチではないでしょうか。
残業しても仕事が進まないと思うときは、帰宅して少し休憩をはさんで再度仕事をしていました。少し別のことをして時間を置くと、また新鮮な気持ちで仕事に取り組むことができます。(ただし、これは人によるので、自宅で仕事をできない人には向きません)

個人の時間の作り方4)カレンダーにスケジュールを入れておく

4つ目はカレンダーに自分でスケジュールを入れておくことです。
最近はオンラインツールで社員同士の予定が確認できます。予定が空白の場合は、勝手に打ち合わせを設定する人もいます。迷惑極まりない話ですが、そういう無神経な人は大勢います。他人がわからないようなスケジュールを入れておけば、カモフラージュできる場合もあります。

個人の時間の作り方5)平日休んで週末勤務する

5つ目は週末出社です。 平日時間が取れない場合や、忙殺されてやりたいことが進まない場合は、思い切って週末出社することです。結果さえ出していれば、平日働くか週末働くかは本質的な問題ではないはずです。週末働く代わりに平日どこかで休暇を取得しておけば、勤務時間の面では何も変ではありません。(日本の場合、変なしがらみで対応してくれない会社の方が多いかもしれませんが。。。)

私の場合は、製造現場の現場サポートの兼ね合いで夜勤や週末勤務を経験したことがあります。24時間7日間で勤務時間、日付を割り振る考え方ができれば、何時に働くか、何曜日に働くかということはどうでもよいことに思えます。

私の場合は、静かな週末に集中して仕事をすれば、半日の勤務で平日1日分以上の成果を出すことができていました。しばらくそんな働き方をすると、普段の自分の仕事ぶりを振り返る良い機会でした。朝礼、打ち合わせ、他人の問い合わせ対応、上司の対応など、いかに無駄なことに時間を費やしていたかを認識させてくれました。

まとめ

組織をうまく利用しながら、個人での働き方を紹介しました。
集団での働き方と個人での働き方をうまく組み合わせることができると、大きなアウトプットを効率よく出せることが期待できます。個人で仕事をこなす能力、組織内での必要な人脈、自分の時間の確保がポイントになります。 あからさまに他人に頼りすぎたり、他人を拒絶しすぎると人間関係を悪化させるので、つかず離れず、バランスを重視しながら組織に所属することです。 個人と組織のレベルに大きな差がある場合は、その組織を離れることも必要です。



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