191227 金を稼ぐということの本質を考える(付加価値の提供)
今回は「金を稼ぐということの本質を考える」テーマで話をします。
私自身、お金を稼ぐことに執着はないのですが、一般的に仕事とお金の関係について考えてみたので、それを紹介します。
当たり前のことかもしれませんが、「金を稼ぐ行為の本質」=「付加価値の提供」だと考えています。
【目次】
- 金とは価値を交換するための手段
- 会社員でも自分でお金を稼ぐという考え方が必要
- 会社員の稼ぎ方
- 付加価値の創出は自分のため
- 楽してお金を稼ぐという考えは間違い
- 最初から楽な行為は価値を生まない
- 参加者と運営者の間で価値の流れを理解する
- まとめ
金とは価値を交換するための手段
お金の本質について少し考えてみます。
通貨が生まれる前の大昔の取引は物々交換でした。
「野菜を持っていて魚が欲しい人」と「魚を持っていて野菜が欲しい人」が互いの物を直接交換するという物々交換です。ところが、「魚を持っている人で野菜が欲しい人」が、「野菜を持っていて魚を希望している人」に巡り合う確率は極めて低く、この取引は簡単ではありません。
この価値の交換をもっと簡単に行うために米や金貨が登場しました。共通の価値を持っていて、交換しやすいものを交換基準に使用すれば、物々交換に比べて取引は簡単になります。これがお金の起源です。価値の交換をする尺度として、お金を利用して各人が欲する対価を得るのです。
したがって、価値を生まない行為にお金の移動はありません。
会社員でも自分でお金を稼ぐという考え方が必要
少し現実的な話をすると、会社員でも起業家でも他人にとっての価値を創造する行為を行わない限り、価値の対価であるお金を稼くことはできません。起業家の場合は、売り上げがたたないと会社経営を継続することができないので、感覚的にわかりやすいと思います。
会社員の稼ぎ方
問題は会社員です。
会社員の場合は時間労働という考え方をしている人がほとんどです。会社で時間を費やせば、勝手に給料がもらえるという考えで働いているということです。
(※考え方によっては、これで正しい解釈ともいえます。経営者は従業員がやめない程度の給料しか従業員に払わず、従業員はクビにされない程度に働くという立場の違いがあるからです。)
正しく理解しようとすると、会社は「労働力」という価値を従業員から買っている代わりに給料を払うのであって、会社が欲しいのは労働力を投入した成果です。労働力の間接的な指標として「勤務時間」を採用していますが、会社は従業員の時間を買っているわけではありません。
つまり、会社の仕事の一部を受け持つことで、会社全体として何らかの価値を生み出す行為の役に立っていなければなりません。それができなければ、従業員の立場はさらに弱くなってしまいます。
一般会社員の場合、1時間当たりのチャージが4000~5000円です。出張や打ち合わせでそれに見合った成果(付加価値)を創出できているかをよく考えてみてください。なんとなく打ち合わせに参加しているという行為が、どれほど無駄な時間の過ごし方をしているよく考えてみてください。
付加価値の創出は自分のため
「安い給料でこき使われている自分がなぜそんなことを考えないといけないのか」と思うかもしれませんが、これは会社のためではなく個人のためです。この考え方をもって自分の価値を高めることが最終目的です(会社の期待通り会社へ奉仕することではありません)。自分の価値を高めることができれば、給料が増えるかもしれませんし、転職してキャリアアップすることも可能になります。
この考え方をもって成長できないと、メディアで報道されている40~50代社員のリストラが、自分に降りかかってくることになります。
楽してお金を稼ぐという考えは間違い
楽をして金を稼ぎたいと考える人が大勢いますが、上述した通り、金を稼ぐということは「価値を提供すること」です。楽に付加価値を提供できる能力やしくみがあれば、割と楽にお金を稼ぐことができると思います。実際にそういう稼ぎ方をしている人は存在します。外部から見れば楽をしているように見えるかもしれませんが、これは大きな勘違いです。
最初から楽な行為は付加価値を生まない
一般的に、大勢の人間が同様の方法を実践できるということにはなりません。 大勢の人間が同様の方法を採用できるのであれば、その行為自体に価値がなくなってしまうからです。この皮肉な現実をよく理解しておいてください。価値を生み出そうとすれば、万人ができない方法を採用しないといけないということです。
したがって、金を稼ぐ(価値を生み出す)という行為で最初から楽なものなどないということです。最初のハードルさえクリアしてしまえば、楽になることもあります。(それは実際には物事自体が楽になったわけではなくて、本人の実力が上がったおかげで楽に感じているということです。)
参加者と運営者の間で価値の流れを理解する
世の中には「楽して稼げる」などという表現を使い宣伝活動をしているセミナーや商材がありますが、そういうものはたいてい嘘です。楽して金を稼ごうとしているのは、そういう手法で人を騙している人達です。そういう行為は、先述の通り付加価値を生むことはありませんし、継続性を持たせることもできません。
宝くじやギャンブルなども参加者が他人に価値を生んでいるわけではないので、お金を稼ぐ手法とは言えません。エンターテイメントという付加価値を生み出しているの運営者側の方です。従って儲かるのも運営者側です。
まとめ
金とは価値を交換するための手段であり、他人にとって価値を生まない限りはお金を稼ぐことはできない。他人にとって価値ある行為とは、希少性があり大衆がまねできない行為です。大衆がまねできるようになった時点で、その行為に希少性はなくなり価値を失います。つまり、金を稼ぐということは楽な行為ではありえないということです。
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