200529 目先の出費を気にする人が損をする理由

今回は「目先の出費を気にする人が損をする理由」というテーマで話をします。どうも目先の金銭に惑わされて行動する人が多いように感じます。そこで、今回はお金に関わる話を取り上げてみます。 そもそも、お金は万国共通の価値基準です。ほとんどのものはお金に換算することができます。生活する上でもお金は大切な資源であることは事実です。こういった背景から拝金主義のように、すべてをお金基準で考えてしまう傾向が生まれています。

個人でも会社でも目先のお金を優先するあまり、結果的に損をしているというような事例をよく見かけます。いくつか事例を踏まえて紹介します。

お金基準での考え方が乏しい理由

すべてをお金基準で考える人の考え方が乏しい理由は視野の欠如です。お金は多くの商品やサービスの価値基準にされがちですが、惑わされてはダメです。お金以外にも「時間」、「手間」、「ストレス」など価値の指標になる基準は存在します。3つほど事例をあげて紹介します。



事例1 クレジット決済の手数料と銀行振込の手間

これは個人的な事例です。
以前仕事の関係で海外に住んでいた時の話ですが、毎月のアパートの家賃を支払う必要がありました。自動引き落としではなかったため、毎月支払い処理をする必要がありました。私はアパートにある事務所に出向いてクレジットカードで決済していました。
家賃は日本円に換算して10万円程度です(※会社補助があるため全額負担ではありません)。 クレジット決済をすると1000円程度の手数料が上乗せされます。

クレジット決済しない場合は、近くの銀行まで行って振り込み処理をしなくてはなりませんでした。振り込み処理であれば手数料の1000円はかかりませんでした。 私は数年そのアパートに住みましたが、毎回クレジット決済でした。平日早めに帰宅するか、土曜の朝であればアパートの事務所で支払いができたからです。一方で銀行に行く場合は移動時間や待ち時間含めて、少なく見積もっても1.5時間はかかります。

私以外の駐在員はわざわざ銀行まで振り込みに行っていました。わたしには1000円と1.5時間(+ストレス) を比べた時に、1.5時間の方に価値があると思えたのです。当時は多忙な生活をしていたおかげで時間に追われていました。無駄をできるだけなくし時間的な余裕が欲しかったのです。※暇であれば銀行に行っていたかもしれません。


会社員のチャージを考えても1時間5000円程度です。このチャージは直接目に見えるわけではないですが、1時間浪費すると会社としては5000円を捨てているのと同じことです。個人が負担するか、会社が 負担するかだけの違いで、見た目の出費は減るかもしれませんがトータルで考えるとデメリットしかないのです。そんな考えから目先の出費など気にしなかったのです。

事例2 近くのコンビニと遠くのスーパー

少し一般的な事例の話をします。
コンビニは高いので、買い物はスーパーで済ますという人は大勢います。予算の厳しい家計の場合は、可能な限り出費を抑えたいという意図もあるのは事実だと思います。これは納得します。

一方で、1人暮らしをしていてたいしてお金にも困っていないような人でも、近くのコンビニで済む用事に対して、遠くのスーパーまで買い物に出かける人もいます。貧乏症というか、なんで?と思います。スーパーでまとめて買い物をする場合はわかりますが、たいした買い物もないのにわざわざ遠回りをする人もいます。※買い物が趣味の人は議論の対象外とします。

お金の節約はできているかもしれませんが、その時間を他のことに投資すればもっと価値のある何かが得られたかもしれません。その時間を利用して勉強したり、運動したり、趣味をしたりなどです。金銭的にはほんの少しの得をしているかもしれませんが、他の部分で損をしているように思えるのです。時間に追われているサラリーマンなどは、多少お金をかけてでも時間を節約すべきだと思うのです。

事例3 転職時の行動

もう1件、一般的な事例の話をします。
転職や起業の時の考え方です。転職するときには年収ダウンを受け入れられない人や、自分でビジネスを始めるときに前職と同レベルの収入を期待する人です。確かに1時的には環境が変わって、収入が下がって損をしたという感覚になるかもしれません。ただ、重要なのはトータルで考えた時にメリットがあるかどうかだと考えています。

転職して年収が大幅に下がったとしても、将来性のある事業であれば以前より年収が増えるかもしれませんし、パラレルキャリアを磨くことで自身の市場価値が上がるかもしれません。 起業や副業の時も同じように、前職と同程度の収入を確保できないと本業をやめれない人がいます。慎重に行動するという点では尊重しますが、そんな成功事例はあまり聞きません。本業をしながら、完全な起業の準備ができたあとに切り替えるという事例は少ない印象です。

※駆け出しの芸能人や俳優がバイトをしながら活動するのも合理的に思えます。生活に必要な金銭を稼ぐために働く時間を少なくして、芸能活動に専念する時間を確保できるからです。


グーグルやフェイスブックでも最初の数年は収益化の方法で苦労しています。学生を例にとっても、最初に学校で専門性を勉強した後に就職しています。何かを始めて収益化しようとすると、片手間にやっていてはうまくいく可能性が下がるだけのように思えます。覚悟を決めて、一時的な損得意識を排除しないと期待するようなリターンを得ることはできないと思います。

以上、簡単ですが「目先の出費を気にする人が損をする理由」というテーマで話をしました。



※関連記事)既得権を守りにいくか、新しいことに挑戦するか
※関連記事)行動しないと経験値は得られない
※関連記事)幸せに生きていくためには退屈なこと避けるべき

コメント・質問を投稿