200307 20代の人に伝えたいこと(職業選択と20年後の自分)

今回は「20代の人に伝えたいこと」というテーマで話します。
以前勤めていた会社は若い会社でした。売上成長も著しく、毎年のように新入社員を採用していました。例えるなら、ちょうどバブル期の日本企業といったところでしょうか。幸いにも、そういった職場で仕事ができたおかげで、周りには若い人が大勢いました。今回はその時の事例を紹介します。

【目次】

  1. 仕事に意欲のない若手社員が認識しておくべき現実と社内事情
    • 当時の会社の状況(20代~30代中心)
    • 将来予想と起こりえる問題
  2. 20代の頃にやっておくべきこと
    • 20代で選ぶべき専門性とは
    • 別事例の紹介(50代社員が中心)
    • まとめ

仕事に意欲のない若手社員が認識しておくべき現実と社内事情

ちょうど、私が30歳前後の頃に同年代(あるいは年上の人)の仕事の面倒を見る機会が増えたのですが、他人の仕事の面倒を見ると「仕事の成果と年齢は比例しない」とつくづく感じます。
入社数年目でも自立した仕事ができている人もいれば、中堅社員でも仕事ができない人もいました。

別に仕事がすべてではないので、本人の自由なのですが、本人が将来困るのを見過ごすわけにもいかないので、付き合いのある若手社員には私が見ていた当時の状況と考えを話していました。

当時の会社の状況(20代~30代中心)

若い会社で年齢構成はグラフのような状況で、若手社員が大勢いました。
海外工場とのやり取りも多く、海外(特に途上国)にも若い人が多かったので、本人達も特に違和感はなかったのだと思います。 別に仕事ができなくても、周りにも同じような同僚が大勢いるので気にならないはずです。

年齢構成

将来予想と起こりえる問題

現実問題として、10年後はあり得ないという年齢構成でした。
このまま若い人材を採用し続けることは不可能です。また、急成長が続くはずがありません。 規模が大きくなればなるほど成長率の維持はむずかしくなります。

さらに、組織が大きくなれば、「年齢が高いだけ」という既得権はなくなります。社内での人材の流動が始まり、同じメンバーとだけ仕事をするわけではありません。外部からの入社も増え、年齢や過去の人脈は仕事上でたいして役に立たなくなります。


20代の頃はなんとなく仕事をしていて、なんとなく毎日を過ごしていても、「若さ」という特権があります。これは20代の人達しか持てない貴重な特権ですが、ほとんどの人はその特権に気付いていないと思います。

20代の頃にやっておくべきこと

これはあくまでも個人的な考えですが、20代や30代のうちにこの「特権」を専門性と実績に変換しておくべきだと考えています。キャリア形成と年齢をまとめると、グラフのようなイメージです。

人材の価値を「若さ」と「専門性」と「実績」で表現しています。
20代の頃は専門性がなくても若さがあります。この若さが将来への期待値となっています。
年を取るにつれて、この若さという価値がなくなってきます。

年齢とスキルのグラフA
年齢とスキルのグラフB

パターンAの場合は、年齢とともに「専門性」や「実績」が増えていて人材の価値は高いままです。
一方で、パターンBの場合は、若い頃は価値があったのですが、若さという特権がなくなった分だけ、人材の価値が低下しています。厳しいようですが、会社に依存した働き方をするのであればこの現実を避けられません

何の専門性もないまま年齢を重ねることを否定しているわけではありません。
戦略的に人生を設計しないと、「若さ」を失った後では選択肢が少なくなるというだけです。

20代で選ぶべき専門性とは

それでは、どんな専門性や実績を目指せばよいのか?という点についてですが、これは各人が見極めるしかありません。他人が決めるべき内容ではないので、自分がどの方向に進みたいのかを自分で決めていくだけです。 アドバイスをするとすれば、市場価値が高く習得にそれなりの時間がかかる専門性です。
(※簡単に習得できるものには、あまり価値がないと思うので)

別事例の紹介(50代社員が中心)

最後にもう1つ事例を紹介します。
これは別の会社の事例ですが、従業員の平均年齢は50歳で、かなりの高齢な会社でした。
一時期一緒に仕事をしたことがあるのですが、まさに上述した若さだけがなくなってしまった人材(50代前後)が多い集団でした。

仕事に対するモチベーションが低く、充実した生活を送っていないようにみえました。
年齢ピラミッドで示すと、このような構成です。

年齢構成

こちらは極端ですが、従来の日本の雇用システムでは従業員を解雇できません。
従業員にとってはありがたいシステムですが、経営者にとっては迷惑なシステムです。

この事例で主張したいことは、会社の成長が止まった瞬間に人員の採用はできなくなるということです。つまり、上述のピラミッド構成(若手が多い構成)は会社の成長がない限り破綻するということです。

まとめ

20代の頃は若さという特権があります。若い頃は次の2点を意識しながら仕事に励んでみてください。
- この時効性の特権を正しく認識しておくこと
- 若い頃に専門性を磨き、実績を作っておくこと
その時はストレスをためることになるかもしれませんが、後になってやっていてよかったと思える時が来ます。



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