200111 若いうちは苦労しておくべき理由4選

今回は「若いうちは苦労しておくべき理由4選」について話をします。
私の周りには楽な仕事に就きたいと思う人がいます。どうせ仕事をするのであれば楽な仕事をしてお金をもらう方がいいという人達です。この意見は、確かにその通りですが、私は少し違った考えを持っているので、今回はその理由を紹介します。

結論ですが、少し難しいと思える案件に継続して取り組むべきだと考えています。

理由1)楽な仕事はいつか飽きる
理由2)苦労経験が自分を楽にしてくれる
理由3)経験が自分に自信をくれる
理由4)ピークで走り続けないと、走れなくなってしまう

細かく理由を説明していきます。

理由1)楽な仕事はいつか飽きる

まず1つ目の理由です。楽な仕事は最初のうちは楽しくこなすことができるかもしれません。ところがそれを何年も何十年もやっているといずれ飽きます。仕事自体に魅力があるか、仕事を通して得られる何かに魅力がなければ長期的にモチベーションを保つことはできないと考えています。

また、この考えは専門職の場合にも当てはまります。専門職の場合、最初は苦労します。ところが、自分に力がついてくると徐々に仕事が楽になってきます。ようするに経験を積んでしまえば、「楽な仕事」になるわけです。「せっかく苦労したのだから、この楽な状態の仕事で残りの人生を過ごそう」と考えるのも理解できますが、同じ理由でいずれ飽きると考えています。

過去の偉人たちの書物を読んでも、困難に立ち向かうということは仕事をする上での彼らの大きなモチベーションになっているようです。確かに、やりがいを得られるのは大きな課題に直面した時だというのは納得できます。

つまり、どんな職業であれ、自分が「楽」と感じるようになった仕事は「楽な仕事」に分類されます。この状態を継続することは、あまりよろしくありません。必ずどこかで飽きます。

理由2)苦労経験が自分を楽にしてくれる

次に2つ目の理由です。
困難から逃げずに立ち向かうと、その困難を克服した時に大きな達成感と大きな経験が得られます。

  例)仕事での大きな案件をこなした
  例)面倒な顧客をうまく処理した
  例)ある分野の専門性が身に付いた

などです。
例えば、私の場合、若い頃に英語を学びました。当時は苦労しましたが、それ以降は英語のおかげで海外生活でも仕事面でも英語で苦労することはほとんどありません。若い頃の苦労のおかげで、その後の人生がずいぶん楽になりました。

このように、最初はできないと思える困難であっても、その苦労を克服した後にはその恩恵を受けることができます。大切なのは最初に苦労から逃げないことです。自分のステップアップのための階段だと思えばよいのです。

理由3)経験が自分に自信をくれる

大きな難関をクリアすると、それは大きな自信を与えてくれます。
あとで振り返ってみて自分が克服した壁の大きさを知ると、自分がスーパーマンにでもなったかのような感覚を覚えます。最初はあれだけ大変に思えた事柄なのに、自分はよく継続してその困難を克服できたものだという実感です。 これは成功体験をした人にしかわからない感覚です。

この成功体験は、新しい困難に立ち向かう勇気を与えてくれます。
「あの問題を克服できたのだから、次の問題もきっと克服できるはずだ」そういう自信を与えてくれます。さらに2.の理由から新しい事柄であっても過去の経験のおかげで少しハードルが下がるのです。
新しい事業で連続成功する人達はこういう思考をもっています。

理由4)ピークで走り続けないと、走れなくなってしまう

4つ目の理由です。
楽な時間を継続して過ごしてしまうと、その環境に慣れてしまって困難に対する耐性が落ちてしまいます。

少し事例を紹介すると、スポーツ選手で一般的な引退年齢を超えても現役を継続する選手がいます。彼らはトップで走り続けたから引退するような年齢でも活躍することができるのだと思います。仮に彼らがキャリアのどこかで楽な道を歩んでいれば、引退年齢を超えて選手生活を続けることはできなかったはずです。

これはビジネスの世界においても同じと考えています。50代、60代で会社トップを勤めるような人達は過去の人生においても常に困難に立ち向かい続けています。彼らはある年齢になって突然会社のトップになったわけではなく、地道な努力を積み重ねた結果としてあのポジションにいるということです。

ぬるま湯に10年浸かっていた者が、あとになって灼熱の熱湯に耐えられるわけがない。
熱湯に耐えるためには徐々に体を慣らしていき、熱湯の中に居続けなければならない。

ということです。
定期的に困難に立ち向かう習慣を持っていなければ、大きな困難が立ちはだかった時に対応できなくなってしまうということです。

まとめ

以上、楽な道を継続して採用するべきではないという話でした。
人生には山と谷があります。山を登り切った後はその景色をしばらく味わえばよいと考えています。少しその景色を味わった後は、再度深い谷に戻って別の新しい山を登り始めるべきだと思います。
そうすれば、途中で振り返った時に自分がはるか高い山の中盤にいることに気付きます。


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