200517 ベーシックインカム生活での時間の過ごし方

今回は「ベーシックインカム生活での時間の過ごし方」というテーマで話をします。いよいよ真剣に人生を楽しむステージが近づいています。今回はベーシックインカムという制度の紹介と将来の暮らしについて考えてみました。今の自分の生活に不満を持っている人は参考にしてもらえばと思います。

ベーシックインカムとは

ベーシックインカムとは、年金や失業手当などの現在の社会福祉をなくす代わりに、国民全員に一律で生活に必要な金額を支給するものです。すでに年金などの社会保障費は破綻する将来が見えています。日本では2019年度の社会保障費は120兆円という莫大な規模です。日本のGDPが約500兆円ということを考えると、社会保障費の負担がすでに破綻していることは明らかです。

日本は国際的に最も高齢化が進んでいる国とされていますが、日本よりも社会制度の見直しが検討されている国もたくさんあります。諸外国では少し前から試験的に導入している国もあります。先日、スペインでも導入するという報道がありました。

2019年度社会保障費給付内訳(※財務省HPより)


もう少し日本の事例を具体的に紹介すると、

  • 国家予算における年金支出金額が増加傾向にあること
  • 2019年度社会保障給付120兆円
  • 65歳以上の高齢者人口が約3600万人(人口の28%が高齢者)
  • 日本のGDP自体は20年前と変化していないこと(約500兆円)
  • つまり、完全な赤字体質になっているということです。このまま現在のシステムでの運用は成立しないことは明らかです。そもそも、今の社会保障制度は現在ほど医療制度や医療技術が優れていなかった何十年も前に作ったシステムです。
    年金システムについては、完全に愚かとしかいえない制度です。賦課方式といって、収支のバランスで配分するシステムです。本来であれば、積み立て方式を採用すべきで、自分が積み立てたものを老後に受け取るという仕組みの方が誰が見てもわかりやすい方式ですが、そうなっていません。2018年に少し改正されましたが、それ以前は25年間納付しないと受給資格がもらえないという変なシステムでした。(※海外の制度と比べても明らかに異常です。当時の政治家が自分に都合の良い仕組みにしていたのです。)

    ベーシックインカム後の生活をどうやって過ごすか

    前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
    そう遠くない将来ベーシックインカム制度が実現する可能性があります。日本ではどうなるかわかりませんが、諸外国で採用する国は徐々に増えるとみています。

    個人的には、世界の姿を見て、世界から5~10年くらい遅れて日本でも採用するような流れになるのでは?とみています。政治家が優秀だとは思いませんし、今の政治システムでは多数決で物事が決まるため、少数の優秀な人物の意見は反映されないためです。
    日本は安全で暮らしやすい点では優れていますが、多くの日本の仕組みは時代遅れの状態で、変化のスピードも極めて遅いという現実があります


    仮にベーシックインカムが導入された時に、どんな生活をするのかということを真剣に考える必要があると考えています。これまでのモデル人生では、60歳まで働いた後に、「時間」と「お金」を手にします。
    すでに体力的にも精神的にも衰えていることから、のんびりテレビを見ながら毎日を過ごして、たまに旅行に出かけるというのがありがちな老後生活ではないでしょうか。

    技術革新のおかげで、人々は単純作業から解放されつつあります。人件費がかからないという点では、機械の方が人よりも優れている場合もあります。不毛な労働から解放され、もっと価値のある仕事に時間を費やし、余暇を楽しむために時間を費やすことができるようになっています。

    ここで、「何をして過ごすか」という新しい疑問が発生します。 「時間」と「お金」の面で自由が確保され、活動的な「若さ」もあります。仕事に熱中しても良いし、趣味に熱中しても良いです。もちろん、ダラダラ過ごすのもありです。これまでは生活費を稼ぐために仕事に追われる生活をしていた人が、まったく異なる生活をすることになるのです。

    おそらく、大勢の人が時間を持て余すのではないかと思います。根拠は、現在の高齢者を見ていると時間を持て余していること、OECD加盟国の中で国民の幸福度が低いことです。どうも日本人は我慢する人種のようです。
    ※幸福度が低いからといって環境が悪いわけではありません。日本が恵まれていることは事実ですが、大半の人がそれを実感できていないようです。

    私個人も過去を振り返ると、熱中するような事柄は数件しかありませんでした。幸い、過去10年くらいは時間を持て余すとなく生活で来ていますが、いつか考えが変わる可能性はあります。

    仮に、ベーシックインカム制度が実現して「若くして」自由を手にできる可能性があるということは、ありがたいことでもあります。精神的にも体力的にも多くのことに挑戦できます。挑戦して失敗しても失うものはありませんし、生活が危機にさらされることもありません。

    話を現代に戻します。いまの日本では、ストレスを抱えて仕事をしている人が大勢います。このまま同じ生活を継続していけば、老後は「時間」と「お金」を手にすることができるかもしれません。ところが、すでに「若さ」を失っていて、何をするにもさらに億劫になっているはずです。

    そう考えると、若い頃に挑戦しておくべきとなるわけです。若い頃にしかできない挑戦があるということを理解しておくべきなのです。リスクがあるのも事実です。現実は厳しいもので、市場環境は完全な実力主義です。いきなりバンジージャンプのような行為すべきではないですが、時間をかけて準備をして、準備ができた時点で大きな決断をするのです。まずは、自分が何をしたいのか、やりたいことを真剣に探す作業から始めましょう。


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