200208 人生の転機が訪れた時の決断と責任について
今回は「人生の転機が訪れた時の決断と責任について」というテーマで話をします。人生のうちに何度か転機が訪れます。大学入学、就職、社内異動などです。私は就職してから30代中盤になるまでに、数えると5回の転機が訪れています。
世間平均からすると多い方かもしれません。当時の状況を振り返り、決断する時の考え方を紹介します。
社内外での転機は今後増える傾向
これは私の予想ですが、これからはほとんどの人に転機が訪れると確信しています。
他の記事でも紹介している通り、外部環境は猛烈な速さで変化していて、個人も会社も状況に合わせて変化をしなくてはならない状況になっています。最近の大企業のリストラ報道を見ると、働き盛りの30代、40代の人たちは、今の会社で安泰などという考えを捨てた方がよいと考えています。
これまでの日本では終身雇用制度のため、就職後に転機が訪れる機会は少なかったかもしれませんが、今後は自分で変化を起こすくらいの考えを持った方が良い気がします。少なくとも準備だけはしておくべきだと思います。
そういった近い将来のために、私が実践している考え方を紹介したいと思います。
ポイントは、自分の判断を信じること、結果で示すことの2点です。
転機の時の考え方1 自分で決断する
誰にでも自分の転機に相談できる相手やアドバイスをくれる相手がいます。
家族や同僚や上司です。中には経験豊富な人物がいるかもしれませんが、他人の意見は参考までにとどめておけばよいと考えています。何を優先するかはその人次第ですが、自分の心の声をよく聞くことです。
自分の能力や状況を一番よく理解しているのは自分だからです。
他人から客観的に見えている部分があるかもしれませんが、他人からは見えていない部分の方が多いという事実を理解しておくことです。同僚や上司であっても、他人に対して知っているのは勤務状況くらいで、専門性のレベル、仕事以外での能力、何を希望しているかという点については本人しかわかるはずがありません。
少ない情報しかもっていない事柄について正しく判断しようとすると、リスクの少ない方向に判断してしまいます。従って、他人の意見は必ず安全方向にバイアスがかかります。
転機の時の考え方2 結果責任で示す
どんな選択であっても、自分で決断したからには責任をもってその道を進みましょう。
決断をするときはどうしても迷いが生まれるものです。1つの決断をしてその道を進むということは、「他の選択肢を捨てる」ということだからです。その決断が正しかったかどうかは結果でしか示せません。後悔しないように選んだ道を進み続けて、自分が納得できるように状況と自分自身をコントロールするのです。
過去の決断を振り返っても過去に戻ることはできませんし、期待した通りにならなくても他人のせいにはできません。もし自分で納得したうえでの決断でなければ、大きな後悔を味わうかもしれません。他人の意見を参考程度に聞いて最終的には自分で責任を持って決断・行動すべきなのです。
転機での考え方と決断事例の紹介
少し話が抽象的だったかもしれないので、2つ具体的事例を紹介します。
事例1(学部卒で就職した事例)
随分前の話になりますが、私が在籍していた大学では9割以上の学生が大学院に進学していました。 私は大学院で学びたいこともなかったので学部で卒業して就職しました。当時、周りからはいろんな声がありました。
「就職したらもう遊べないから、あと2年遊べば・・・」
「院卒の方が給料が高いよ・・・・・」
「みんな大学院に進学してるよ・・・」
などです。
ところが、当時の私は早く経済的に自立したいという思いがありました。大学院で2年過ごすよりも会社で2年経験を積んだ方が、総合的に考えた場合にメリットが大きいだろうという見込みがあったのです。
入社してからの2年は激務でしたが、それを早い段階で経験できたことは自分の会社員人生で大きく役に立ちました。仕事も覚えることができ、上司からの信頼や期待も2年間で築くことができました。
事例2(社内人事異動の事例)
就職して異動を何度か繰り返すと社内を総合的に見えるようになります。その時は海外拠点から本社への異動だったのですが、その会社でのキャリアを捨てて思い切って退職することにしました。その時も周りからいろんな声がありました。
「一度本社に戻ってから判断してもいいと思うよ・・・」
「本社に戻ると近いうちに昇格すると思うよ・・・・・」
「10年以上も勤めたのにもったいない・・・・・」
などです。
ところが、私は次のような思いを持っていました。
- もうその会社にいても学ぶことなどない(仕事をやり切った)
- もっと現場で仕事がしたい(本社には現場がなかった)
- 外の世界で挑戦したい
結果的には新しい世界を見ることができたので良かったと思います。
新しい視点が増えたことで、自分の考えがさらに客観的になったと感じています。
※余談ですが、もし他人が同じような境遇で私にアドバイスを求めてきたとしたら、私は「会社に残る」ことを勧めたと思います。変な話に聞こえるかもしれませんが、当時の社内の状況それほど悪くなかったからです。
そして、その人の人生に対して他人の私が責任を取ることなどもできないからです。
環境の変化は良い面だけではありませんし、変化は多少のストレスを伴います。適応できるまでは後悔を覚えるかもしれません。それでも人生は続きます。そして時間が物事を解決してくれます。何度か変化の経験を重ねておけば、意図しない突然の変化に対しても抵抗力ができて精神的に強くなることができます。
まとめ
転機が来たときは自分でよく考えて決断しましょう。職場で転機が少ない人でも、自分次第で機会を作ることもできますし、これからは転機が増える傾向にあります。そして決断するときは自分が後悔しないように全力を注いで活動し、その結果を受け入れましょう。
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